インドネシア・最高レベルのカリマンタン島ダヤク族イカット古布 ディスカウント

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インドネシア・最高レベルのカリマンタン島ダヤク族のイカット古布(戦闘楯&アントゥ像)
インドネシアの多種多様な織物の中でも、イカット(絣織り)は世界的に最もよく知られています。特に、スンバ島やスンバワ島、フローレス島、ティモール島、アロール島、ロテ島、サヴ島などの、小スンダ列島の島々のイカットが有名です。これは国際的なリゾート地バリ島が近くにあるため、それら地域のテキスタイル文化が頻繁に紹介されていることに起因しているのでしょう。しかしながら、それらの東西ヌサトゥンガラ州産のイカットと比べ、優るとも劣らぬ最高レベルのイカットを生み出す地域がカリマンタン(旧ボルネオ)島なのです。ことに、西部カリマンタンのカプアス川流域に暮らす総称してダヤク族と呼ばれる人々が織ったイカットは、近年近くのシンガポールやマレーシア市場で大人気です。そればかりか、欧州や北米そしてオーストラリアのコレクターの間でも、人気急上昇中です。
ここに紹介するイカットは、インドネシア文化宮(GBI)のコレクションの中でも、名実共に“ベスト”のカリマンタン島産イカットです。およそ80年前に、カプアス川中流域のシンタン(Sintang)付近の村で織られたものです。同地域には、ダヤクの中でもカントゥ(Kantu)と呼ばれる人々が暮らしています。カントゥのイカットは、数あるダヤク・イカットの中でも、最良・最高の誉れを得ています。現在では、同地域でもほとんどの糸はスラバヤ産の紡績糸に取って代わり、また染料も化学モノになってしまっていますが、このイカットは、手紡ぎ糸を用い、自然染料で染めたものです。但し、両サイドのストライプ部分のみ紡績糸を使用しています。   これはダヤクのイカットに特徴的な手法で、両脇のストライプ部には、綺麗で均一の太さの紡績糸が使用されることが多いのです。また、この紡績糸のみ化学染料で染められています。モチーフは、中央に三つの戦闘楯、そしてフリンジ部の両端に、アントゥ(Antu)と呼ばれる祖霊像が織り込まれています。また、戦闘楯の周囲には、聖なる樹木である「Pohon Melinjo」(メリンジョの樹)が見えます。この布の特徴である、鮮やかなレンガ色は、メンクドゥ(Mengkudu)と呼ばれる植物の根から作り出したものです。
サイズは、長さが約202cm、幅が約104cm、重さはおよそ570グラム。両端に長さ約3-7cmのフリンジ処理がありますが、一部分(計6箇所)は、破れて無くなっています。何分古いものですので、いくつかのマイナーな点をあげなければなりません。まず、二枚目の写真(左側)からも分かりますように、右端上部に、5 X 5cmサイズの破れ喪失箇所があります。また、1cmほどの破れ箇所が2ヶ所あり、さらにストライプ部分にシミや汚れも何箇所かあります。また、二枚目の写真(左側)の左下に見えますが、数字の②がボールペンで書き込んであります。何のために書き込んだものなのかは分かりません。古布ですので、これらの点、予めご了承お願い致します。
インドネシア文化宮GBI=Graha Budaya Indonesia)は、インドネシアの24時間ニューステレビ局『メトロTV』東京支局がプロデュースするインドネシア情報発信基地です。
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